祈りだの願いだのを押し付けられても叶えるつもりなど最初からなくて
慈悲だの加護だのを無意味に求められたところで与える術などどこにもなくて
祈りも願いもその前提にあるものは己なのだから
他のものに何かを求める前に自分でどうにかした方がよほどどうにかなるものだと言いたくなって
けれどヒトは一人で生きているのではない故に
己の内にあるその想いを外へと出さずにはいられないのだろうということも知っているから
そうした想い一つ一つに触れることは別に嫌でも何でもなく
むしろ時折それらに混じる心地よい光が
遠い彼の地にいるあのひとの温もりによく似ていて
20040717
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